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【新人向け】要点が伝わる議事録の書き方|まとめ方と例文

文章力

新人のうちに議事録を任されると、何を書けばよいのかわからず戸惑うことがあるのではないでしょうか。会議中は次々と発言が出ますし、すべてを書き取ろうとすると、手元のメモが追いつかなくなります。

議事録は、会議で話されたことを一字一句残すためのものではありません。あとから読んだ人が、何が決まり、誰が、いつまでに、何をするのかを確認できることが大切です。ここを押さえると、書くべき内容はかなり整理しやすくなります。

この記事では、新人や若手の方に向けて、議事録の基本的な書き方を解説します。会議中のメモの取り方、発言の要約、決定事項のまとめ方、上司に確認するときのポイントまで、実務で使いやすい形に絞ります。

この記事を読むと次のことがわかります

  • 議事録で最優先に書くべき内容
  • 会議中に拾う発言と捨てる発言の分け方
  • 決定事項、担当者、期限のまとめ方
  • 長い発言を短く要約する考え方
  • 提出前に上司へ確認したいポイント

議事録は会話の記録ではなく、仕事の記録

議事録を書くとき、最初に意識したいのは、会話をすべて残す必要はないということです。もちろん、重要な発言は残すべきですが、雑談や言い直し、結論に関係しないやり取りまで書くと、読む人が要点を見つけにくくなります。

議事録の目的は、会議後の仕事を進めることです。何が決まったのか、何が保留になったのか、誰が次に動くのか。これらがわかれば、会議に参加していない人にも状況を伝えられます。

新人のうちは、丁寧に書こうとして長くなりがちです。けれど、議事録では長さよりも確認しやすさが大切です。あとから読む人が、必要な情報にすぐたどり着ける形を目指しましょう。

発言者の言葉より、会議で決まったことを優先する

議事録では、誰がどんな言葉で話したかよりも、その発言によって何が決まったのかが重要です。発言をそのまま書くと、会議の雰囲気は伝わりますが、仕事の次の動きが見えにくくなります。

たとえば「Aさんが、来週は少し厳しいかもしれないと発言した」と書くより、「納期は来週ではなく、再来週火曜へ変更する方向で調整」と書いたほうが、会議後に使いやすい議事録になります。

会議に出ていない人が読んでもわかるかを見る

議事録は、参加者だけでなく、あとから共有される人が読むこともあります。その人が読んだときに、背景、結論、次の作業がわかるかを意識すると、書き方が変わります。

会議中の空気を知らない人に向けて書くと、主語や期限を省略しにくくなります。結果として、読みやすい議事録になりやすいでしょう。

最初に用意するのは、議題、決定事項、宿題の欄

議事録を書く前に、メモの枠を作っておくと会議中に迷いにくくなります。おすすめは、議題、決定事項、宿題、保留事項の4つです。最初から欄を分けておくと、発言をどこに入れるか判断しやすくなります。

議題には、会議で扱うテーマを書きます。決定事項には、会議で確定した内容を書きます。宿題には、誰がいつまでに何をするのかを書きます。保留事項には、今回は決まらなかった論点を残します。

この枠があるだけで、会議中にすべてを書き取ろうとしなくなります。発言を聞きながら、これは決定なのか、宿題なのか、保留なのかを考える習慣がつきます。

担当者と期限はセットで書く

宿題を書くときは、作業内容だけでは不十分です。誰が担当するのか、いつまでに行うのかまでセットで書きます。「資料を修正する」だけでは、会議後に誰が動くべきかわかりません。

「田中さんが、6月20日までに提案資料3ページ目の数値を更新する」のように書くと、次の行動が明確になります。議事録は、会議後のタスク管理にも近い役割を持っています。

会議の発言を決定事項、理由、担当者、期限に整理するイメージ
(c)並次元

会議中は、発言のすべてではなく変化を拾う

議事録のメモで大切なのは、発言の量ではなく、会議の中で何が変わったかを拾うことです。方針が変わった、期限が変わった、担当者が決まった、追加確認が必要になった。こうした変化は、議事録に残す価値があります。

反対に、すでに資料に書いてある内容をそのまま読み上げただけの発言は、詳しく書かなくてもよい場合があります。資料を見ればわかる情報まで議事録に重ねると、かえって読みにくくなります。

会議中は、「今の発言で何が変わったか」と考えながらメモすると、要点を拾いやすくなります。すべてを書けなくても、変化を逃さなければ議事録としての役割は果たしやすいでしょう。

迷った発言には、あとで確認マークをつける

会議中に、これは決定なのか意見なのか判断できない発言もあります。その場で無理に決めず、メモに確認マークをつけておくとよいでしょう。

会議の最後や終了後に、「先ほどの件は決定事項として記載してよいでしょうか」と確認すれば、曖昧なまま議事録に残すことを避けられます。

長い発言は、主張、理由、次の動きに分けて短くする

会議では、ひとつの発言が長くなることがあります。そのまま議事録に書くと、文章が長くなり、要点がぼやけます。長い発言は、主張、理由、次の動きに分けて考えると整理しやすくなります。

たとえば、「今月のキャンペーンは反応が良かったが、問い合わせ対応が追いつかず、次回は事前にサポート体制を整えたほうがよい」という発言があったとします。議事録では、「次回キャンペーン前にサポート体制を確認する。理由は、今回問い合わせ対応が増えたため」とまとめられます。

要約するときは、発言者の言い回しを無理に残さなくて構いません。意味を変えずに、会議後に使える形へ整えることが大切です。

意見と決定を混ぜない

議事録で注意したいのは、意見と決定を混ぜないことです。「A案がよいという意見が出た」と「A案で進めることが決まった」は、意味が違います。

まだ決まっていないものは、決定事項ではなく検討事項として書きます。ここを分けておくと、あとから読んだ人が誤解しにくくなります。

議事録の例文は、決定事項から書くと読みやすい

議事録の本文は、会議の流れどおりに書くより、決定事項から書くほうが読みやすい場合があります。読む人が最初に知りたいのは、結局どうなったのかだからです。

例として、「決定事項:新商品の告知開始日は7月1日とする。担当:営業部が顧客向け案内文を作成し、6月25日までに広報部へ共有する。保留事項:価格表の掲載範囲は、法務確認後に決定」と書くと、会議後の動きが見えます。

このように、決定事項、担当者、期限、保留事項を分けると、文章力に自信がなくても議事録らしい形になります。新人のうちは、凝った文章よりも、必要な情報がそろっていることを優先しましょう。

時系列で書くのは、経緯が重要なときだけでよい

すべての議事録を時系列で書く必要はありません。経緯が重要な会議、たとえばトラブル対応や判断の背景を残す会議では、流れを残す意味があります。

一方で、定例会議や進捗確認では、決定事項と宿題を先にまとめたほうが読みやすいことが多いです。会議の種類に合わせて書き方を変えるとよいでしょう。

提出前に、決定と宿題だけは確認する

議事録を提出する前に、必ず確認したいのは決定事項と宿題です。誤字よりも、担当者や期限の間違いのほうが仕事への影響は大きくなります。

不安な部分があれば、上司や会議の主催者に短く確認しましょう。「A案で決定、田中さんが6月20日までに資料更新、という理解でよろしいでしょうか」のように聞けば、確認しやすくなります。

新人のうちは、確認すること自体を申し訳なく感じるかもしれません。しかし、曖昧なまま配布するより、早めに確認したほうが安全です。議事録は、正確さが信頼につながる文書です。

配布後の修正履歴も残しておく

議事録を配布した後に修正が入ることもあります。その場合、どこを直したのかを簡単に残しておくと親切です。特に、決定事項や期限が変わった場合は、関係者が見落とさないようにしたいところです。

修正履歴を大げさに書く必要はありません。「6月16日:担当者名を修正」「6月17日:期限を6月21日に変更」のように残せば十分です。後から確認したときに、どの版が最新かがわかります。

議事録のフォーマットは、会議の種類で変える

議事録には、すべての会議に共通する完璧なフォーマットがあるわけではありません。定例会議、進捗確認、商談後の社内共有、トラブル対応では、残すべき情報が少しずつ違います。

定例会議なら、各議題の進捗、決定事項、次回までの宿題が中心になります。商談後の共有なら、顧客の要望、懸念点、次回提案までに準備することが重要です。トラブル対応なら、発生事象、原因、暫定対応、再発防止策を残す必要があります。

新人のうちは、会社に既存のフォーマットがあるならそれを使うのが基本です。ただ、フォーマットに欄があるから埋めるのではなく、その会議で後から必要になる情報は何かを考えると、議事録の質が上がります。

フォーマットがないときは、最低限の5項目で始める

フォーマットがない場合は、会議名、日時、参加者、決定事項、宿題の5項目から始めるとよいでしょう。これだけでも、会議後に必要な情報の多くは整理できます。

必要に応じて、保留事項、確認事項、次回議題を足します。最初から細かく作り込みすぎると、記入すること自体が目的になってしまいます。まずは、読む人が次に動ける情報をそろえることを優先しましょう。

文字起こしやAI要約を使うときも、最後は人が判断する

最近は、会議の文字起こしやAI要約を使える場面も増えています。うまく使えば、議事録作成の負担を減らせます。ただし、文字起こしをそのまま議事録にするのはおすすめできません。

文字起こしは、会話の量を残すには便利ですが、決定事項や宿題を自動で正確に切り分けてくれるとは限りません。発言のニュアンスを取り違えたり、誰が担当するのかを曖昧にまとめたりすることもあります。

AI要約を使う場合も、最後は人が確認する必要があります。特に、担当者、期限、数値、固有名詞は間違えると影響が大きい部分です。便利な道具を使いながらも、議事録として配布する前に、仕事の記録として正しいかを確認しましょう。

AI要約は、下書きとして使う

AI要約は、ゼロから議事録を書く負担を減らす下書きとして使うと便利です。会議の大まかな流れを把握し、抜けている決定事項や宿題を人が補う形にすると、実務で使いやすくなります。

最初から完成版として扱うのではなく、確認の土台として使う。そう考えると、AI要約の便利さと議事録の正確さを両立しやすくなります。

見出し分けをすることで、情報の探しやすさがあがる

議事録は、最初から最後までじっくり読まれるとは限りません。多くの場合、読む人は自分に関係する決定事項や宿題を探しています。そのため、文章のうまさだけでなく、探しやすさも大切です。

決定事項、宿題、保留事項、次回確認事項のように見出しを分けると、読む人は必要な情報にすぐ移動できます。長い文章でつなげるより、項目ごとに分けたほうが実務では使いやすいことが多いでしょう。

加えて、上司や関係部署へ共有する議事録では、冒頭に要約を置くとより親切です。「本日の決定は2点、宿題は3点です」のように全体像を示してから詳細に入ると、読み手の負担が下がります。

箇条書きは、内容の粒度をそろえる

議事録では箇条書きがよく使われます。ただ、粒度がばらばらだと読みにくくなります。ある項目は決定事項、別の項目は感想、別の項目は作業メモという状態になると、読む人が整理し直さなければなりません。

決定事項の欄には決定だけ、宿題の欄には担当者と期限がある作業だけを書く。欄ごとの役割をそろえると、議事録全体がすっきりします。

議事録を送るときは、本文にも要約を添える

議事録ファイルを共有するとき、ファイルだけを送るより、本文に短い要約を添えると親切です。忙しい相手は、添付ファイルを開く前に概要を知りたいことがあります。

たとえば「本日の決定事項は2点です。告知開始日は7月1日、案内文の作成担当は営業部となりました。詳細は議事録をご確認ください」のように書くと、重要な部分が先に伝わります。

メールやチャットで送る本文は、議事録そのものを繰り返す場所ではありません。読む人が確認すべき点に気づけるよう、決定事項と宿題だけを短く示すとよいでしょう。

確認してほしい期限も書いておく

議事録を送ったあと、内容確認が必要な場合は期限も添えます。「修正があれば明日午前中までにお願いします」と書いておくと、確認のタイミングがそろいやすくなります。

期限がないと、確認が後回しになり、正式な共有が遅れることがあります。議事録も仕事を進める文書なので、共有後の動きまで見える形にしておきましょう。

まとめ

議事録は、会話をすべて書き残す文書ではありません。会議後に仕事を進めるために、決定事項、担当者、期限、保留事項を整理する文書です。この目的を押さえると、何を書けばよいかが見えやすくなります。

新人のうちは、きれいな文章よりも、必要な情報を正確に残すことを優先しましょう。会議前にメモの枠を作り、会議中は変化を拾い、提出前に決定と宿題を確認する。この流れを持つだけで、議事録はかなり書きやすくなります。

議事録は、書く人のためではなく読む人のための文書です。会議に出ていない人でも次に動けるか、担当者や期限をすぐ見つけられるか。その視点で整えると、新人でも実務で役立つ議事録に近づきます。

最初から完璧に書けなくても問題ありません。まずは決定事項と宿題を外さないこと、わからない点を確認してから共有すること。この二つを守るだけでも、議事録への信頼感は大きく変わります。

今回のポイント

  • 議事録は会話の記録ではなく仕事の記録
  • 決定事項、担当者、期限、保留事項を優先して書く
  • 会議中は発言のすべてではなく変化を拾う
  • 長い発言は主張、理由、次の動きに分けて要約する
  • 提出前に決定事項と宿題の内容を確認する