ゲームの平均FPSは144以上出ているのに、振り向いた瞬間や新しいエリアへ入ったときだけ引っかかる。性能表示を見る限り余裕があるため、何を調べればよいのか迷うことはないでしょうか。
平均FPSは、測定中に描画したフレーム数を時間で平均した値です。全体の速さはわかりますが、ごく一部のフレームが長く止まっても、残りが速ければ高い値を保てます。短いカクつきを知るには、フレームが一枚ずつ表示される時間を見る必要があります。
1% Lowは、遅い側のフレームをまとめてゲームの滑らかさを捉える指標です。ただし、計測ツールや集計方法によって定義や表示が異なる場合があります。数値だけを別環境と比べるのではなく、同じ場面と条件で変更前後を比較することが大切です。
この記事では、1% Lowと平均・最低FPSの違い、フレームタイムとの関係、測定条件、数値が低いときの切り分けを解説します。部品交換を急ぐ前に、どの場面で何が遅れているかを確かめましょう。
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1% Lowは遅い側のフレームから滑らかさを見る指標
ゲームが平均120FPSなら、一秒に約120枚を描画した計算ですが、各フレームが均等な8.3ミリ秒で出ているとは限りません。多くが短く、一部だけ50ミリ秒かかっても平均値だけでは見えにくくなります。
1% Lowは、測定したフレームのうち遅い側の1%に注目し、FPSへ換算して示す指標です。平均値との差が大きい場合、短い引っかかりやフレーム配信の不均一さがある可能性を考えられます。
1% Lowの数値は、平均FPSに近いほど必ず優秀という単純な比率ではありません。ゲームの設計、場面、FPS上限、測定時間で差は変わります。絶対値や理想比率を一つ決めるより、自分が引っかかりを感じる場面で変更前後を比べます。
フレーム生成を使う場合は、表示されるFPSとゲーム内部で処理されるベースのFPSを分けて考えます。生成フレームで見た目の更新数が増えても、入力応答や元フレームの不均一さが同じ割合で改善するとは限りません。測定ツールが何を数えているか確認します。
ベンチマーク結果を見るときは、平均と1% Lowが同じ条件で測られたかを確認します。解像度、プリセット、ドライバー、ゲームの版が違えば比較できません。異なるレビューサイトの数値を一つの表へ混ぜる場合は、測定手順の差に注意します。
測定時間が長くなるほど、遅い1%に含まれるフレーム数も増えます。30秒の戦闘と30分のプレイ全体では、同じ1% Lowでも表している場面が異なります。比較する測定時間と区間をそろえ、長時間測定では場面別のグラフも確認します。
平均FPSは全体の描画速度を示す
平均FPSは、解像度や画質設定による全体的な性能比較に便利です。同じテストで平均値が高ければ、多くの時間でより多くのフレームを描けています。
一方、短い停止の時刻や回数はわかりません。平均だけで滑らかさを断定せず、1% Lowやフレームタイムグラフと組み合わせます。
最低FPSは一度だけの外れ値に影響されやすい
最低FPSは測定中で最も低かった一瞬を示します。バックグラウンド処理、ロード、計測開始時など、一度だけの出来事で大きく下がる場合があります。
原因調査には役立ちますが、普段の悪い場面を代表するとは限りません。1% Lowは複数の遅いフレームをまとめるため、最低値より安定性を比較しやすくなります。
0.1% Lowはさらにまれな重いカクつきを見る
0.1% Lowは、より少ない遅いフレームへ注目します。長い測定ではまれな停止を捉えられますが、短い測定では対象フレーム数が少なく、結果が大きく揺れます。
1% Low、0.1% Low、グラフを並べ、どの程度の頻度で遅れが起きたかを見ます。一つの数字だけで結論を出しません。
計測ツールによって集計方法が異なることがある
遅い1%の平均、百分位点、フレームタイムからの換算など、ツールの表示方法には違いがあります。同じ名称でも完全に同じ計算とは限りません。
比較時は同じツールとバージョンを使い、設定を記録します。別サイトの結果と比べる場合は測定方法を確認します。
FPSではなくフレームタイムを見るとカクつきの位置がわかる
フレームタイムは一枚のフレームを表示するまでにかかった時間で、ミリ秒で表します。60FPS相当は約16.7ミリ秒、120FPS相当は約8.3ミリ秒、144FPS相当は約6.9ミリ秒です。
グラフが一定なら滑らかに感じやすく、鋭い山があるとその瞬間に引っかかりを感じる可能性があります。平均FPSが同じでも、山の頻度と高さで体感は変わります。
フレームタイムグラフの縦軸は、ツールによって範囲が自動調整されます。小さな揺れが大きく見えたり、大きな山が圧縮されたりするため、見た目だけでなくミリ秒の値を読みます。同じ縮尺で前後を並べると比較しやすくなります。
規則的な小さな山は、一定間隔で実行される自動保存、データ取得、オーバーレイ更新などが候補です。発生間隔を測り、その周期に動く機能を一つずつ止めて比較します。単発の大きな山とは切り分け方が異なります。
体感とグラフが一致しない場合は、モニター側も確認します。リフレッシュレート、VRR範囲、ケーブル、表示モード、黒挿入などが映像の見え方へ影響します。PCが安定したフレームを出していても、表示設定が意図と違う可能性があります。
一つの長いフレームの後に短いフレームが続くと、FPS表示はすぐ戻っても、体感では引っかかりとして残ります。リアルタイムのFPSカウンターだけを目で追うより、記録したグラフを後から確認する方が短い変化を捉えやすくなります。
FPSとフレームタイムは逆数の関係にある
FPSが高くなるほど一枚に使える時間は短くなります。1000をFPSで割ると、おおよそのミリ秒を求められます。
数値差の意味は一定ではありません。30から40FPSの差と、230から240FPSの差では、一枚あたりの時間差が異なります。
短いスパイクは平均値へ埋もれやすい
数千フレームのうち数枚だけ遅れても、平均への影響は小さくなります。しかし50~100ミリ秒のフレームは操作中に気づく可能性があります。
1% Lowが低いときは、グラフで山がまとまっている場面と単発の場面を分けます。ロード地点だけか、戦闘中も繰り返すかで原因候補が変わります。
一定間隔の揺れはフレーム上限や同期も確認する
設定した上限付近でフレームタイムが規則的に揺れる場合は、ゲーム内上限、ドライバー上限、V-SYNC、VRRの組み合わせを確認します。複数の制御を重ねると挙動が不安定になる場合があります。
一つずつ無効にして比較し、目的に合う制御を残します。入力遅延とティアリングの交換条件も考えます。
表示上のカクつきとネットワーク遅延を分ける
オンラインゲームでキャラクターが瞬間移動する現象は、フレーム配信ではなく通信遅延やパケット損失の可能性があります。フレームタイムが安定しているならネットワーク指標も確認します。
操作が遅れる場合も、描画、入力、通信、サーバー処理を分けます。1% Lowだけですべての不調を説明できるわけではありません。

同じ場面と条件をそろえて1% Lowを測定する
測定結果は、マップ、天候、敵の数、移動経路、キャッシュ状態で変わります。変更前後を比較するなら、内蔵ベンチマークか再現しやすい移動経路を使います。
一回だけで判断せず、同じ条件で3回程度測り、明らかな外れ値と再現する傾向を分けます。初回だけシェーダー生成やロードで重いゲームもあります。
測定中はゲームの操作もそろえます。同じ経路でも、カメラ方向や戦闘の発生で描画負荷が変わります。内蔵ベンチマークがない場合は、録画した操作を完全に再現するのは難しいため、複数回の範囲と中央値を見る方法が現実的です。
最初の測定を基準として保存し、改善後も同じゲーム版で比較します。大型アップデートやシェーダーキャッシュの削除が入ったら、新しい基準を取り直します。古い値との差をPC設定だけの効果と解釈しないようにします。
オーバーレイ表示自体がわずかな負荷を加える場合があります。必要なセンサーだけを記録し、複数の監視ツールを同時起動しません。測定ありとなしで体感が変わるなら、記録間隔や表示項目を減らします。
比較結果は、平均と1% Lowの差だけでなく、操作感や映像の崩れも記録します。画質を大きく下げて数値が改善しても、遊びたい見た目を失うなら最適とは限りません。許容できる画質と安定性の範囲を自分の基準として残します。
測定前にPCとゲームの条件をそろえる
解像度、画質、アップスケーリング、フレーム生成、FPS上限、表示モードを記録します。電源プラン、ドライバー、温度、バックグラウンドアプリもそろえます。
ノートPCはAC接続と性能モードを確認します。測定ごとに電力状態が違うと比較できません。
ウォームアップ後に一定時間を記録する
ゲーム起動直後を避け、同じ場所を一度通ってから測定します。短すぎると1%に含まれるフレームが少ないため、30秒から数分程度の同じ区間を使います。
測定開始と終了の操作で生じた一時停止が入らないよう、ショートカットの使い方もそろえます。
平均・1% Low・グラフを一緒に保存する
結果には平均FPS、1% Low、必要なら0.1% Low、フレームタイムグラフを残します。スクリーンショットだけでなく条件をテキストで添えます。
平均が上がって1% Lowが下がる変更もあります。最大性能と滑らかさのどちらを優先するか判断できます。
設定は一項目ずつ変えて再測定する
画質、ドライバー、メモリ設定を同時に変えると、改善した理由がわかりません。まず原因候補を一つ選び、同じ区間で比較します。
変更を戻せるよう元の値を記録します。差が小さい場合は複数回のばらつきより大きいかを見ます。
1% Lowが低い原因を負荷の種類から切り分ける
低い1% Lowには、CPUの処理待ち、GPU負荷、VRAM不足、メモリ、ストレージ読み込み、温度、バックグラウンド処理など複数の原因があります。使用率一つだけで断定しません。
カクつく時刻と、CPU各コア、GPU使用率、クロック、温度、VRAM、RAM、ストレージ活動を重ねます。毎回同じ場所か、時間経過後かも手掛かりになります。
メモリ設定を確認するときは、容量だけでなくデュアルチャネル動作、速度、安定性を見ます。設定を変更した後は、ゲームの数値だけでなくメモリテストも行います。不安定な高クロックは、一見速くてもエラーやクラッシュの原因になります。
ドライバー更新後に悪化した場合は、設定が初期化されていないか、シェーダーキャッシュの再構築中ではないかを確認します。すぐに複数回入れ替える前に、同じ場面を再測定し、既知の問題とリリースノートを調べます。
改善策を試しても特定ゲームの特定場面だけ再現するなら、ゲーム側の問題である可能性も残ります。公式フォーラムや更新情報を確認し、再現手順、PC構成、グラフを添えて報告します。すべてを自分のPC故障と決めつけないことが大切です。
FPS上限を平均値より少し低く設定すると、GPUの余裕が生まれ、フレームタイムが安定する場合があります。最大値を追う設定と比較し、1% Low、温度、消費電力、入力感を確認します。VRR範囲内に収める目的でも上限設定を利用できます。
GPU負荷が張り付くなら画質と解像度を下げて比較する
GPU使用率が高く、画質を下げると平均と1% Lowがともに改善するなら、GPU側の余裕不足が候補です。影、レイトレーシング、解像度など負荷の大きい項目を試します。
VRAMが上限へ近い場合は、テクスチャ品質や解像度を下げます。容量不足ではデータ入れ替え時に大きな遅れが出ることがあります。
GPUに余裕があるならCPUとバックグラウンド処理を見る
GPU使用率が低くても、CPUの一部コアが上限へ達している場合があります。敵や物理演算が多い場面で落ちるならCPU側の処理が候補です。
ブラウザー、録画、ウイルススキャン、更新処理を一時的に停止して比較します。必要なセキュリティ機能を恒久的に無効にしないようにします。
新しい場所で起きるならシェーダーとストレージを確認する
初めて見る演出やエリアで一度だけ止まり、二回目は改善するなら、シェーダーコンパイルやアセット読み込みが候補です。ゲームの事前コンパイル完了を待ちます。
ストレージ空き容量、ゲームファイルの状態、SSD接続も確認します。ゲーム側の実装によるカクつきはPC交換だけで解消しない場合があります。
時間経過で悪化するなら温度とメモリを確認する
開始時は滑らかで、しばらくすると低下するなら、CPUやGPUの温度上昇によるクロック低下を確認します。吸排気、ほこり、室温、ファン設定を見ます。
RAM不足でページファイル利用が増える場合もあります。常駐アプリを減らし、ゲームの推奨容量と実使用量を確認します。部品購入前に再現性を確かめます。
平均FPSとフレームタイムを組み合わせて滑らかさを判断しよう
1% Lowは、遅い側のフレームへ注目し、ゲーム中の短い引っかかりを捉えるための指標です。平均FPSは全体性能、最低FPSは一度の外れ値に影響されやすく、役割が異なります。
数値を見るときは、フレームタイムグラフで遅れが起きた時刻と頻度を確認します。同じツール、場面、設定で複数回測り、一項目ずつ変更して比較します。
1% Lowが低い場合は、GPU、VRAM、CPU、バックグラウンド処理、ストレージ、温度、メモリをカクつく場面と照合します。平均値だけで部品交換を決めず、再現する原因から対処しましょう。
今回のポイント


