セールスライティングの基本、PASONAの法則って何?

PASONAの法則ってなに? 文章力

ライティングを勉強中です。
パソナの法則ってよく聞くけど、どんな法則なんでしょう?
某人材派遣会社と関係あるの?

PASONAの法則とは、セールスライティングの有名な手法の一つで、顧客の購買感情に基づいて商品の成約に結び付けるライティングの方法論です。

Problem(問題提起)、Affinity(共感)、Solution(解決策の提示)、Offer(商品提案)、Narrow(絞り込み)、Action(行動喚起)のそれぞれの頭文字をとって「PASONA」で、某人材派遣会社とは関係ありません。

PASONAの法則って、どんな法則なの?

PASONAの法則とは、 セールスライティングに特化した文章術の方法論のひとつで顧客の購買感情に基づいて適切な文章を配置して、商品の紹介へと誘導して、成約に結び付けるライティングの方法論です。

どんな場面で使えるの?

ランディングページと呼ばれる商品の紹介から売り込みまでを行うページやメールマガジンなどで非常によく使われています。

また、商品レビューを行うブログ記事などで応用されている例もたくさんあります。

PASONAの法則の構成要素

PASONAの法則では、基本的に次のような要素の順序で文章が構成されています。

Problem:問題提起

最初は売ろうとしている商品から、その商品によって解決する問題を考えて、それを読者に提示するパートです。

この段階では商品の紹介はしません。あくまでも「このような問題でお悩みではありませんか?」といったような問題提起を行うのみ。

ポイントとしては、なるべく難しい言葉を避けて、提示する問題が読者にとって「自分の事」「自分の問題」だと思われるように文章を書くことです。

Affinity:共感/親近感

2番目は提起した問題について共感や親近感を演出するパートです。

ここでは、「実は私も以前同じようなことで悩んでいました」など、売り手が読者と同じ悩みを共有しているかのように”共感”を演出していきます。

ポイントとしては、読者が売り手に親近感を持ってもらえるように、悩みに寄り添うような、親しい人に語りかけるような文体を意識することです。

また、同じ悩みを共有している(していた)ことをアピールする以外にも、提示した悩みに関する専門家であることを(つまり権威性を)アピールして、売り手を読者にとってのメンター的な立ち位置に据えてしまうという演出方法もあります。

余談ですが、このパートはかつては「Agitation(扇動)」とされていて、 顧客の不安を煽る、というパートでした。
しかし、顧客の不安を煽って購買に結びつけるやり方は決して顧客に寄り添ったものとは言えず、物によっては詐欺的な内容になってしまうこともあります。

このため、セールスライティングの第一人者である神田昌典氏が「共感・親近感」という意味となるAffinityへの変更を提唱。以来、AはAffinityとする手法か広まりました。

Solution:解決策の提示

3番目のパートでは、問題の解決策を提示します。

具体的には、
「〇〇の技術を利用することで、驚くほど簡単に解決できるのです」
「実はこの問題の原因は〇〇なので、××を△△することで解決できてしまいます」
のように、問題の原因や、なぜ問題が解決できるのか、といった部分を詳しく説明します。

ここでのポイントは、商品自体の紹介はまだしない、ということです。

ただし、商品の特徴となる点についてはそれとなく解決策に絡めて説明をしておきます。
そうすることで、次のOfferのパートでの商品の魅力が一気に高まります。

Offer:提案/商品紹介

4番目のパートでは、いよいよ商品の紹介です。

ここでは、商品価値を高めるような演出や提案を行います。

紹介する商品とは違う分野の商品と比較すると、よりお得感がアップすることがあります。
例えば、月額3000円の英会話教材を「1日コーヒー1杯分程度の値段です」と表現するなど。

ここでのポイントとして、販売する商品には可能であれば「通常版」と「プレミアム版」などの2つの価格帯を用意するとよい、と言われています。

理由としては、2つの価格帯を用意することで、顧客である読者の思考が「買うか・買わないか」から「どちらを買うか」に誘導されるためです。

そのほかにも、よく目にする価値の演出方法としては、
 ・たくさんの特典を用意する
 ・「効果がなければ全額返金」などの返金保証をつける
といった方法があります。

Narrow:絞り込み

商品紹介の次は、「購入できる人」の絞り込みを行います。

たとえば、数量限定や期間限定など「今買わないと買えないかもしれない」「一部の人しか買えない」という演出です。
ただし、演出といっても嘘はいけません。

絞り込みをすることで、商品の成約率が大きく変わることがわかっています。
これは、いつでも購入できる商品ならば、「そのうち買えばいい」と思われてしまい、なかなか成約まで結びつかないためだと考えられています。

また、顧客の絞り込みを行った結果、購入後のクレームも激減したという調査結果もあります。
これについては、後で購入できなくなる可能性を提示されたことで、逆に読者が「本当にその商品が必要かどうか」をきちんと判断してから購入したためだと考えられているようです。

期間や数量を限定する以外にも、何らかの条件を挙げて「了承いただける方のみご購入ください」とするといった手法もあります。(これについては、offerのパートでの2つの価格帯に通じるようにも思います)

Action:行動喚起

最後は商品の購入を後押しするためのパートになります。

例えば、商品購入までのステップがいかに短いかをアピールしたり、
(もちろん、本当に短いステップである必要があります)
購入したお客様の声を掲載したり、商品に関する疑問を解消するFAQを掲載したりしていきます。

FAQを掲載する場合のポイントとして、質問(Question)に対する答え(Answer)の部分は、できるかぎり親しみやすい文体を意識するとよいとされています。
理由はもちろん親近感を演出するためです。

まとめ

セールスライティングは学び始めるととても奥が深い分野です。
私もまだまだ勉強中ですが、使いこなせるとかなり強力なツールになると感じています。

以下に今回私が参考にした本を載せておきますので、セールスライティングを身につけたいと考えているなら、ぜひ手に取ってみることをお勧めします。


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